経理部の女王様が落ちた先には
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8月 夏休み2日前
集めた資料の1つずつに、付箋を付けていく。
そこに赤字で「本日中」と書き、今日の日付も付け足す。
「他の部署、行ってきます。」
経理部の人達にそう告げ、私はゆっくりと立ち上がる。
フロアの床に、少しだけピンヒールの音が響く。
規則正しいその音が、わたしを冷静にする。
「これ、間違えてるわよ?
本日中に必ず提出して?」
足を気持ち広く開き、左手を腰に当て、右手で資料を突き返した。
そして、付箋を人差し指でトントンッと指す。
「はいっ!!・・・あ、付箋ついてる!」
と、力の入った返事の後、歓びの声をあげる。
それに、私も笑いながら見下ろす。
「必ずね?」
そう言って、踵を返した。
集めた資料の1つずつに、付箋を付けていく。
そこに赤字で「本日中」と書き、今日の日付も付け足す。
「他の部署、行ってきます。」
経理部の人達にそう告げ、私はゆっくりと立ち上がる。
フロアの床に、少しだけピンヒールの音が響く。
規則正しいその音が、わたしを冷静にする。
「これ、間違えてるわよ?
本日中に必ず提出して?」
足を気持ち広く開き、左手を腰に当て、右手で資料を突き返した。
そして、付箋を人差し指でトントンッと指す。
「はいっ!!・・・あ、付箋ついてる!」
と、力の入った返事の後、歓びの声をあげる。
それに、私も笑いながら見下ろす。
「必ずね?」
そう言って、踵を返した。