経理部の女王様が落ちた先には
会議室Ⅳ・・・
ミーティングルームや応接室、そのフロアの1番奥にある少し小さな部屋。
その中で、私は待つ。



私の高級な腕時計を眺めると、時間は20時ピッタリ・・・。



その時・・・



会議室の扉が、ゆっくりと開いた。




「結城部長・・・」




私が小さな声で呼ぶと、虫1匹も殺せないような顔で、私に笑う。




「お仕事、大丈夫ですか?」



「はい・・・。」



「それは、よかったです。」




そう言って、会議室の鍵を閉める。




笑顔を貼り付けたような顔で、私を見る。




「夏休み、明後日からですか?」




話し掛けながらスーツのジャケットを脱ぎ、テーブルの上に置く。




「あ・・・あの・・・」




私は少し後退り、結城部長に声を掛ける。





そんな私を貼り付いた笑顔で見ながら、ワイシャツの袖のボタンを外し袖を捲る・・・。





私は、また、後退る・・・。





そして・・・





ネクタイに手を掛け・・・






素早く、外した・・・。
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