経理部の女王様が落ちた先には
今日も、閉店になった喫茶店の前に並んで立つ。



今日は、本当に楽しくて。



とても、素敵で・・・。



こんな、人と・・・



こんな、素敵な人と・・・



お付き合い出来たら、幸せなんだろうな・・・




と、自然と思ってしまった・・・。





8月もそろそろ終わるけど、蒸し暑い夜の中、隣に立つこの人を見上げる。





そんなわたしを、この人が見下ろす。





そして・・・





わたしの腕を少し強引に引いたと思ったら・・・





この人の胸の中に・・・





わたしは、この騎士のような目のこの人を見上げ、ゆっくりと目を閉じる・・・





その人の唇が、優しく、優しく、わたしの唇に重なった・・・。





抱き締めてくれたこの人からは、少しだけ香るタバコの匂いがした・・・。
< 90 / 213 >

この作品をシェア

pagetop