俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「もうそんな話になってるのか?」

 名取もプライベートな話に、話し方も完全プライベートモードだ。

「ああ。何か問題でも?」

「いや……。俺様社長は、仕事が早いと思って……」

 思わず嫌味の一つも言ってしまう。成宮さんを捕まえると言っていたのに、気づけば、どうやら付き合ってるらしいのだ。

「俺もそこまで話が進んでるとは聞いてないぞ」

 駿からも抗議の声が上がる。

「まさかの、ひとりで突っ走ってるだけじゃないだろうな?成宮さんの合意は得てるのか?」

「当たり前だろう」

「「……」」

 自信満々の暁だが、二人は半信半疑だ。一筋縄ではいかない成宮さんが、こんなに早く落ちるとは……。

 特に駿は、週末までを知っている。暁の完全な片想いだと思っていた。一気に進展したようだ。

「で、本題だ」

「そうだな。わざわざここまで来るほどのことがあるんだろう?」

「ああ、ひとつめは芹のストーカーの話なんだが」

 マンションに押しかけて来たストーカーの話から、一緒に住む話までを名取に説明した。芹の趣味をバラさないように、話をするのは難しい。ただ、名取も何か察してくれたのかそこは深く聞かれない。
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