俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 先に目が覚めた芹は、隣に眠る暁を見てドキドキする。起きた時の俺様でちょっと意地悪な顔ではなく、無防備な寝顔は幼く見える。寝ていてもイケメンなんてズルイ……。

 気怠い身体で起き上がり、自分が真っ裸だと気づきひとり赤面する。明け方まで続いた慣れない行為は、暁の想いがダイレクトに伝わり幸せを感じる。

 まだ火曜の今日は、もちろん仕事だ。朝食の準備をして暁を起こす。

「暁くん、暁くん」

 軽く身体を揺すり呼びかける。

「ン〜ッ」裸で、返事なのか吐息なのか妙に色っぽい声が返ってくるが、目は閉じられたままだ。

「あかつきゃっ」

 名前を呼んでいる途中で手を引かれ、気づいたらベッドで組み敷かれている。見下ろしてくる色気ダダ漏れの廉くんならぬ暁くんに、二次元なのか三次元なのかわからなくなりそうだ。

「チュッ」キスをされても呆けたままだ。

「おはよう。抵抗しないってことは、このまま続けてもいいのか?俺はいつでもオッケーだぞ」

 思わず視線を下半身へ向けてしまう。

「ダメ〜、じ、じ、じ、時間が、時間が〜」動揺しすぎだ。

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