俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「どんな……」

「ええ」

「ひとことで言うと」

「言うと?」

「謎多き女?ですかね……」

「「はあ!?」」

「本当にどう説明したらいいのか……」

「全くわからないのですが?」駿が素直な意見を述べる。

「はあ。我々もよくわからないんです。眼鏡を掛けて顔を隠すようにしていますし、素顔はわからないですね。仕事中の様子は、とにかく仕事が出来るのは確かなんです。もう、それはそれは、間違いもなく、スピーディーで完璧です。なんですが……」

「ですが?」

「プライベートというのか、退社後は全くの謎なんです」

「謎?」

「はい。わが社は5階がワンフロアすべて女子ロッカーですよね。ビル内のグループ企業全部の女性が利用する。もちろん成宮さんも利用してるはずなんです」

「「はあ……」」ハテナでいっぱいだ。

「ですが、ロッカーを出入りする成宮さんを見たことがないと、一時期社内で話題になっていました。いや違うな。退社後ロッカーに入る成宮さんは見掛けるが、着替えて出ていく成宮さんを見掛けないらしいです。その反対も」

「つまり?」


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