俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「そうそう。芹さんが璃々の好きなケーキ持って来てくれたから、お茶にしましょう」 

「わぁ〜芹ちゃんありがとう」

 芹の両隣には、暁と璃々が座りお互い牽制しあっている。

 メロンケーキと紅茶が出され、芹は初めて食べるメロンケーキにワクワクする。一ピースで小さめのホールケーキが買えそうなお値段だった。

 一口食べた瞬間、『ンッ』と思わず鼻にかかる声が出てしまう。美味しすぎてにまにましてしまうのだ。

「「か、可愛い……」」

 兄妹揃って、芹を観察してはメロメロだ。

「芹ちゃんどう?美味しいでしょう?」

「美味しすぎる〜」満面の笑みだ。

「「か、可愛い〜」」

 両親は、もう見てみぬふりをしている。

「そういえば、今日は芹さんを紹介に来てくれたのか?他にも何かあるのか?」父親が冷静に聞く。

「ああ。芹と交際しているのと、事情があって一緒に住み始めたから」

「えっ!?芹ちゃんと住んでるの?ずるい」

「そうか。俺達は反対しないが、芹さんのご両親にはお話したんだろうな?」

「いや。明日に伺う予定だ。ストーカー騒動で急に芹が自分のマンションに住めなくなったんだ」

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