俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「で?君は?」

「ご挨拶が遅れました。新城暁と申します」

「はあ……。じゃあ母さんが言ってる廉くんとは?」

「あ〜お父さん、それは……。お母さんが好きなゲームは知ってるよね?」

「ああ。何やらスマホに向かってキャアキャア言ってるゲームだろう?」

「まあ、キャアキャアはお母さんが勝手に盛り上がってるだけだと思うけどね」

「そのゲームがどうしたんだ?」

「そのゲームの中に出てくる廉くんってキャラに暁くんが似てるの」

「はあ……。で?今日はどうしてうちへ?」

 なんの前触れもなく本題に入った。

「はい。私は、芹さんとお付き合いさせていただいてます」

「……」「げ……」

 無言になる父と嫌そうな顔の兄。

「先日、芹さんのマンションがストーカーに知られてしまいまして」

「芹大丈夫なのか?」「何で言わないんだ」

 暁の言葉を遮り芹に詰め寄る父と兄。

「うん。暁くんのおかげで解決したよ」

「それは世話になったな」

「いえ。でも、もう芹さんのマンションは危ないので、この機会に同棲させていただきたいと思ってます」

「「同棲!?」」

「はい」

 もう引っ越しも終えているが、敢えて伏せておく。
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