俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「反対だ」

 瞬時に返事をしたのは父、ではなく兄だった。

「……」

 いきなりの反対宣言に暁は黙ってしまう。

「剛どうした?頭ごなしに。珍しいな」

 不思議に思う父とムスッとした顔のまま黙り込む兄。

「剛?成宮?成宮剛……」

 暁がブツブツと何かを思い出すかのように呟いてる。

「そろそろ思い出したか?」

「……。あっ!お前!」

「仮にも俺の方が先輩なのに、相変わらず態度がでかいな」

「……」

「お兄ちゃん、暁くんと知り合い?」

「顔見知り程度だ」

「その割には、敵視しているように見えるけど」

「敵視じゃなく敵だ」

「はあ?わかるように説明してよ」

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