俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 社長室に着きソファに座った途端、源ちゃんから香田社長に変わる。

「本題に入ろうじゃないか」

「はい」

「今日には終わってるはずじゃなかったか?」

「すみません」

「謝罪はもういい。発売日をずらすのか?」

「それは出来ません」

 暁と香田社長の睨み合いは続く。

 全く状況がわからないまま連れて来られた芹がポカンとしている。近くにいる駿に小声で聞いてみた。

「これはどういう状況ですか?」

「先日のゲームのバグのデバッグを、今日の午前中には終わらせる予定だったんです。それが長引いていて……」

「それと源ちゃんはどう関係してるんですか?」

「香田社長は……」

 企業秘密なので、簡単には口に出せない。

「芹がバグを見つけたんだ。知る権利はあるだろう」

 先程まで香田社長と睨み合っていた暁がこちらの話に入ってくる。

「芹奈ちゃんが見つけたのか?大したものだ」

「芹、今回のソフトの製造をしてくれるのが、香田社長のところなんだ」

「えっ?そうなの??源ちゃん遅れて大変だろうけど、よろしくお願いします」
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