俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「暁の家族は反対しないだろうが、連絡はしておけよ?」

「わかってる」

 暁の結婚が発表されたら、世間は大騒ぎになるだろう。

 しかも、今まで断れなくて参加したパーティーは、全て駿と二人で出席し、パートナーは同伴したことがない。

 パーティー会場でも、長身イケメンの暁は、他の若い招待客の男性と比べても、群を抜いて目立っているのだ。

 そんな暁が、恋人ではなく婚約者を連れて出席するとなると、大騒ぎされるのが目に見えている。

 駿は今から対策を考えねばと思う。その横では暁が真剣な顔で何かを考えている。

「まずはプロポーズだな……」呟く声が聞こえた。

「あっ、あと衣装はどうする?」

「それは芹に相談する。駿の分もお願いしておくか?」

「スーツじゃなく、コスプレとなると未知の世界だ。頼むよ」

「ああ」

 先ずは、衣装のことを相談して、さり気なく芹の好きな場所を聞き出そうと計画を立てる。

 プロポーズの場所は、人気テーマパークがいいのか、ホテルのスイートルームがいいのか……。

 今から楽しみだ。
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