俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
御曹司とコスプレの女神
 フランスの発売イベントの出発に向け、忙しい日々が続く。

 芹は、いつもと変わらず定時までに仕事を完璧に熟し退社するが、帰宅してから衣装の製作が大詰めだ。

 自分の衣装は、暁に着て見せたものにする予定だ。そして、その衣装に合わせた暁の衣装も完成している。

 先日、試着してもらった。

「サイズはどう?」

「ああ、ぴったりだ」

「か、かっこいい……」

 寝室から着替えて出てきた暁に見惚れてしまう。普段からスーツをオーダーしているお店に芹が行き、暁のサイズでタキシードを細かくオーダーしたのだ。

「なんか照れくさいな」

「すっごく似合ってる!かっこいい!」

 芹に褒められると嬉しくなる。

「小道具も付けていい?」

「ああ」

 タキシードの上から、芹が作ったマントを羽織り、更には目元に仮面をつける。

「暁くん……。かっこよすぎて……」

 自分が用意した衣装だが、実際に着てもらうと想像以上のイケメンに、胸が高鳴る。
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