俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 空港に着き出発までは専用ラウンジで過ごす。芹も海外旅行に行ったことはあるが、もちろんエコノミーだ。

 快適な時間は暁のお陰だ。

 フランスまでは直行便で約15時間。

 ファーストクラスの快適な空の旅は、夜間便で仕事の疲れもあり、半分以上寝て過ごしてしまった。

 今まで知らなかったサービスの数々に、恐縮してしまうのが、芹のいいところだろう。

 暁は、そんな芹が可愛くてしかたない。飛行機の中で、抱きしめられないのがもどかしい。

 駿も、今まで暁に寄ってくるたくさんの女性を見てきたが、こんなに純粋で可愛らしい女性は初めてだ。暁が必死になるのもわかる。

 自分だけでは、今後の暁を支えるには足りない部分があるのはわかっていた。特に、海外ではパートナーを大切にする。大企業の御曹司である暁には、パートナーがいないマイナス要素を駿では補えない。新城の両親も諦めてはいたが、心配はしていた。

 ところが、芹が現れたことで、暁のマイナスはプラスどころか、何倍にもなっている。

 先日、新城前社長で暁の親父さんにお会いしたが、芹の存在に奇跡が起きたと大喜びだった。

 芹の存在は噂通り新城にとっての女神なのだ。
< 234 / 253 >

この作品をシェア

pagetop