俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「ああ」

「……。サイアク」完全に心の声が漏れている。

「……」「ブッ」

 こんなにあからさまに嫌がられた事のない暁と、暁に堂々としていて媚びない女性を初めて見た駿では反応が違う。

 その時……。

 『ピコンッ』と芹のスマホの通知音が鳴った。

「あっ」

 ここで芹はスマホの存在を思い出し、暁の存在を一気に消し去り手元を見る。

「あぁ〜サイアク〜旬くん〜」

 男性の名前を言いながら落胆する。

「シュン!?」

 暁は嫉妬と怒りと驚きの声をあげ、駿をギロッと睨む。

 睨まれた駿は、自分を指差し首を左右に振り無実を訴える。

 芹は、スマホ画面を見たまま、項垂れている。

「おい!」 

「……」

「芹!」

「えっ?私?」

 すっかり自分の世界に入っていた芹は、今の状況を思い出した。

「シュンて誰だ?」

「……。社長に関係あります?」

「暁だ」

「……??何が?」もう、敬語すらなくなりつつある。

「俺の名前だ」

「はあ、そうですか」


 
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