俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 社長になってから、土日の休みはゴルフや接待、打ち合わせが入り休みらしい休みはない。駿もできるだけ休めるようには調整しているが、難しいのが現状だ。

 そんな中、幕内近くで打ち合わせの後、午後は予定が入っていない。いつもなら、会社に戻り仕事をするが、間違いなく幕内メッセに行けと言われているのだと思う。こんなに、明日が待ち遠しく思うなんて……。

 そして翌日、ピシッとスーツを着込んだ暁の姿は、幕内のホテルにあった。休日は運転手ではなく、駿が運転する車で移動する。
 
 いつも以上に気合が入っているが空回り気味だ。

「お前朝から落ち着かないなぁ」

「うるさい。こんなに、心が落ち着かないのは初めてだ。仕事で緊張とかしたことないのに」

「少しは緊張しろよ。にしても、お前が女性に対して興味を持つのも、必死になるのも新鮮だわ。で?シュンってやつに会えたらどうするんだ?」

「どうするかな……。宣戦布告?」

「本気か?」

「相手次第だな」

 まずは仕事と、いつも以上にきびきびと打ち合わせを終わらせた。

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