俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 ホテルの駐車場に車を置いて、徒歩で幕内メッセに向かう。だが、歩き出してすぐ異変に気づいた。

「なんか、やけにコスプレをしたやつが多くないか?」

「そうだな。なんなんだ??」仕事が終わりプライベートモードの駿だ。

 アニメのキャラなのか、完成度が高いコスプレから、衣装を着ただけのコスプレまで、たくさんのコスプレイヤーが同じ方向に向かっている。

「まさか、今日のイベントって……」

「アニメ?コスプレ?」

「でもその割には、コスプレをしていないやつもいるぞ。まあ、カメラはぶら下げているが」

 幕内メッセに近づくと人が溢れている。そして、スーツを着た暁と駿はかなり目立っている。イケメンがスーツを着ている姿は、コスプレに見えなくもない。

 そして、本日のイベントの正体がわかった。

 『ゲーム&アニメの祭典』と看板が見えたのだ。

 どうやら、大人向けの対戦ゲームから、女性向けの乙女ゲーム、アニメ、コスプレなど、あらゆるオタクと言われる分野のイベントのようだ。

「そういえば、うちも出てるんじゃないかな……」駿がポツリと呟く。

 新城堂も出展しているが、さすがに社長や社長秘書は、そこまで細かく把握しきれていない。

< 41 / 253 >

この作品をシェア

pagetop