俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「今まで、女性を寄せ付けず、いつも冷たいくらいだったのが、誰だ?ってくらいにややこしい」

「ややこしいって失礼だな」

「暁が女性に迫られたら、切れるだろう?なのに、成宮さんに迫ってる。お前は何でもスマートに熟すと思っていたが、恋愛に関しては不器用すぎて……」

「こんなに誰かを必死になって追いかけるのも、想ってドキドキするのも、俺のものにしたいと欲するのも初めてだ」

 芹を見つめ真剣な面持ちで告白する。二次元でしかこんな場面に遭遇したことのない芹は、顔を真っ赤にして戸惑う。

「き、き、急にそんなこと言われても……」

 芹は、視線を忙しなく動かし落ち着かない。駿は、さすがに暁の真剣な告白に、口出しはしない。

 もちろん、驚いてはいるのだが、長年見てきた常に完璧だが女性には冷たい暁しか知らなかったので、人間らしさのある暁に嬉しくもある。

 新城堂を背負う暁に、ポンポンと言いたいことを言える芹は、ベストパートナーになってくれそうだ。

 まあ、今後の暁次第なのだが……。

 
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