俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「芹は何で会社では目立たないようにしてるんだ?」

「理由は色々あります。女性が集まるとろくな事がないというのもあります。あとは、コスプレや乙女ゲームの趣味を知られずこっそり楽しみたい。それでなくても、あっ」

 なぜか会話を途中で止めた。

「なんだ?途中で止められると気になるだろう?」

「あ〜、う〜ん」なぜか言い淀む。

「なんでも言ってみろ」

「言いつけるみたいで嫌なんですが……」

「ああ」

「うちの受付のメンバーがちょっと……。とにかく、そこと関わりたくないんです」

「受付……。わが社の顔が、評判悪いようだな。そこは、俺に任せろ」

「えっ?何するつもりですか?」

「総入れ替えもありだな」とニヤッと笑う。

 なぜか笑っているようには見えない。思わず身震いしてしまう。

 社長の暁がひとこと言えばすぐにでも実行されそうだ……。

 実際、芹は相手にしていないが、シンジョーテックの子も、何人も被害にあってきた。受付でニコニコ笑って対応している裏では、かなりの腹黒いことが行われているのだ。



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