俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 シェフが綺麗に片付けまでして帰り、特にすることはない状態。

「社長。そろそろ帰ります……」

「暁だ。プライベートまで社長と呼ばれるのは嫌なんだ」

「新城さん」

「他人行儀だな」

「他人です」

「泊まれよ」

「手ぶらでは無理ですし、私にはハードルが高すぎます」

「すぐに、襲うと言ってる訳じゃないんだから、泊まるくらいいいだろう?」

「お、お、襲う〜?!」思わず自分の身体を抱きしめるように隠そうとする。

「だから、我慢すると言ってるんだ」

「とにかく今日は帰らせて下さい」

「今日は……。仕方ない、今日は送るから、明日また迎えに行く。あと、今日は帰らせてやるから、名前の呼び方は変えてもらう」

 俺様を発動され、完全に暁ペースになっている。

「あ、あ、暁さん」

「呼び捨てでいい」

「イヤ、さすがに無理です」

「じゃあ、くんで」

「……。暁くん」もう、芹は暁のことも二次元のキャラだと思う事にした。

「いいなぁ」

 満足顔でニヤニヤする暁を見て、会社での新城社長と違いすぎて、ある意味吹っ切れた芹だった。
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