俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 車が警察署に着いた。自分が悪いことをしたわけではないのに、なぜか緊張してしまう。

 芹の不安を消し去るように、手を繋ぎリラックスさせてくれる。一番不安な時に頼れる相手がいる有り難さが身に沁みる。芹の中で暁の存在が増している気がする……。

 中に入ると受付があるが、もちろん企業の受付と違い独特の雰囲気だ。

「すみません。成宮と申しますが……」

「聞いてます。ご案内しますね」

「ありがとうございます」

 応接室のような部屋に通された。そして、先程の警察官がやってきた。

「ご足労いただきありがとうございます。現時点でわかっていることを説明させていただきます。その前に一点だけ」

「なんでしょうか?」

「失礼ですが、こちらの男性は?」

「申し遅れました、(わたくし)成宮の勤務先の社長で、個人的にも付き合いのある新城暁と申します」

 名刺を出し、ちゃっかりと芹との関係をアピールしている。

 名刺を受け取った警察官は、新城堂の社長だと知り驚く。
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