俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

「失礼しました。それでは、先程の男性のことから。彼らはコスプレ好きのグループを作っていて、特に成宮さんを推していると聞きました」

「はあ……」そう言われても返す言葉に困る。

「今回のイベントもかなり前から楽しみにしていたと」

「いつも、イベントのたびに来てくれています。何人か思い当たる人達はいます」

「芸能人と違い、成宮さんは身近に会える認識で、だんだんグループ内で盛り上がってしまったらしいです。そんな時、そのグループの一人が駅で成宮さんらしき人を見かけた事から、マンションを突き止めるまで行ってしまったと。それが、数日前の話。特にその後何かするつもりはなかったと主張しています。今日マンションまで行ったのは、イベント途中にいなくなってしまい心配だったと……」

「都合のいい言い訳だな」暁はばっさり切る。

「まあ、なんとでも言えますからね。これからもっと詳しく取調べします」

「悪意はないでは済まされないですよ？現に彼女は不安を抱いているんですから」

「もちろんです」

「今後、何か進展があれば私に連絡していただけますか？彼女が知っても不安が大きくなるだけなので」

「わかりました」