俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 スーツケースを玄関で開け、必要なものを取り出した。スーツケースを移動する場所もわからないので、一旦閉めて元の位置に戻す。

 綺麗に掃除された洗面所から続く広々とした浴室。ホテル並みのアメニティが並べられ、全てに高級感が漂う。

 化粧も落とさず寝てしまった芹は、丁寧に化粧を落としマッサージする。快適な浴室に緊張より興奮してしまう。
 
 芹が快適な気分でシャワーを浴びている頃、目覚めた暁は焦っていた。

 目覚めると見慣れた寝室。記憶の中では、限界までゲームをしていた。意識が朦朧としてきたので眠りについたのだが、芹を寝かしていた寝室に無意識で来ていたようだ。そして、寝かしたはずの芹がいない。

 そこまで思い出し飛び起きた。寝室を出て玄関を見るとスーツケースはそのままだ。


 リビングにいき探すが、芹の姿はない。広い部屋を片っ端から開けていく。もちろん居るはずのない仕事部屋まで開け放ち、最後に辿り着いたのが浴室だ。

 扉を開けると芹が浴室から真っ裸で出てきた所だった。

 お互い何が起きたのかわからない状態でポカンと見つめ合う。

 次の瞬間……。
< 89 / 253 >

この作品をシェア

pagetop