俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「きゃ〜」と悲鳴のあとその場にしゃがみ込み小さくなる芹と、芹の裸を見て戸惑いつつも興奮し身体が反応する暁。

「タ、タ、タオルを下さい」手だけを差し出し叫ぶ。

「あ、ああ」

 動転しながらもバスタオルを芹の上から掛け包み込む。が、無意識にそのまま芹を抱きしめた。

「し、し、社長」

 動転しすぎて、呼び方が社長に戻ってしまう。

「芹、すまない。もう我慢できない」

「え!?」

 戸惑いの声を上げた時には、バスタオルで包み込まれたままお姫様抱っこをされ、歩き出している。

「ええっ!?」

 記憶のなかったお姫様抱っこが、朝からいきなり再現され、しかも寝起きから爽やかなイケメンの暁が、焦ったような切羽詰まったような動きで突き進む。

 動転しながらも、開け放たれた仕事部屋が目に入る。

「ええっ!?」

 更に驚きの声を上げた芹の視線の先を見た暁は、仕事部屋という名のゲーム部屋がバレたかもしれないが、焦る余裕もなかった。

 寝室に入り芹をベッドに下ろした。
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