俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
「ここは客室なんだ。一通りの物は揃ってる。何か足りなければ言ってくれ。ベッドはここにもあるが、寝室は一緒な」

「え゛」

「え゛ってどういう事だ?朝から、熱い熱い愛を交わしたのに、まさか俺は弄ばれたのか?」

「はい?誰が誰を弄ぶんですか」

「だって、芹が寝室が一緒なのが嫌そうだったから……」

「嫌だとは言ってません。私が初心者なのを知っててからかってるのは暁くんでしょう」

 口を尖らせて拗ねている芹も、暁にとっては可愛く感じる。

「これからは俺が芹の彼氏なんだから、俺を嫉妬させるなよ」

「嫉妬!?嫉妬させるほど、私もてないので全然大丈夫です!」

 言い切る芹に唖然とする。イベント会場でも一番注目を浴びていた。今は、会社では地味にしているから目立っていないが、私服姿では受付の女達に絡まれたと言っていたではないか。

 無自覚な芹に一気に不安になる。

「暁くんと私のことは、秘密にしてね。暁くんの相手が私だとわかったらどうなるか。暁くんには女性の影がないから今は平和だけど、相手がいるなんて知られたら大騒ぎよ」

 考えただけでも身震いする芹だった。
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