俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

「食べるものを頼んでくるから、そこのゲームを試してもらっていいか？」

「何か作らなくていいの？」

「普段から料理をしないから材料がないんだ。作ってくれるなら、次回から掃除のついでに冷蔵庫に材料も補充してもらうよ」

「そんなことまでしてもらえるんだね」

「ああ」

「じゃあ、ここにお世話になるから、料理はまかせて。洗濯は？」

「掃除と一緒にしてもらってるが、芹は勝手に触られるのいやだよな？」

「う、うん……」

「じゃあ、後で追加してもらうことと止めてもらうことを決めよう」

　着実に同棲へと細かいことが決まっていく。不安がないといえば嘘になるが、多数の人に知られているマンションで一人で生活する不安に比べると、贅沢な不安だ。このまま甘えていいのか疑問は残るが、今は素直に甘えることにする。

　頼まれたゲームを試し始めると、簡単だがハマってしまう。夢中になっていて、暁が戻ってきたのも気づかなかった。

　暁も、楽しそうな芹を見て邪魔せず、仕事を始めた。