俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜
 暫くして部屋にいい匂いが漂い、芹は視線を匂いの元に向けた。

 部屋の中央にあるテーブルには、熱々のパスタとグラタンが乗っている。ゲームに夢中になっていたが、一気に空腹を感じた。

「お腹空いた〜」

「遅くなったな。食べよう」

「うん。いただきます」

 ラグに座り向かい合って食べる。

「美味しい〜」

「このマンションの一階エントランスの横にカフェがあって、営業時間内は部屋まで運んでくれるから、無理せず利用していいからな」

「す、すごい……。高そう……」

「値段は、すまない。わからない」

「え?」

「全部一括で引き落としだから気にするな」

 普通は気にすると内心で叫ぶ芹だが、相手は御曹司で社長様。庶民の気持ちは、全く伝わらないだろう。

「他にも、マンションの説明を後でまとめてするな」

 毎回一緒に出入りするわけではないので、きっちり聞いとかなければと思う。ここからだと、徒歩ですぐにオフィスに着く。通勤時間はかなり短縮され負担が減ることは間違いなしだ。

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