カラダの関係は、お試し期間後に。
物がひしめく室内には入り込める場所もなく、ただただ綾乃は葵に追い詰められた壁際に立たされるのみだった。
「ね、ねぇ…桐矢っ──」
「…しっ!」
唇に人差し指を立てて、葵は扉のすりガラスの向こうを横目で見つめ続ける。
だがしかし、そのお互いの距離があまりにも近すぎて…。
「(な、なんなのこの状況……近すぎて、髪が私の顔にかかりそうなんだけど…。そ、それに…コイツ、なんでこんなイイ匂いとかしちゃってんの?)」
「(私…なんでこんなにドキドキしてるの…?!)」
自分の意思に関係なく、胸の鼓動はどんどん大きくなっていく。
この状況が整理できず、飲み込めるはずもないまま扉の外に響く足音はだんだん小さくなっていった。
「…ハァ、行ったみたいだ。あの人、最近なんだか俺に対してエスカレートしてきてる気がしてちょっと困ってるんだよなぁ…」
俯いてため息をついていた葵がふと顔を上げると、そこには真っ赤な顔で見上げる綾乃がいた…。
「………あ。」
誰もいない、暗くて狭い備品室に2人きり。
そして、キスできてしまいそうなほどの至近距離の中まっすぐに目が合う2人。
高鳴り続ける、胸の鼓動は大きくなる一方で鳴り止まない。
2人の時間だけが止まったかのように繋がったお互いの視線からは、とても目が離せそうにはなかった────。
「ね、ねぇ…桐矢っ──」
「…しっ!」
唇に人差し指を立てて、葵は扉のすりガラスの向こうを横目で見つめ続ける。
だがしかし、そのお互いの距離があまりにも近すぎて…。
「(な、なんなのこの状況……近すぎて、髪が私の顔にかかりそうなんだけど…。そ、それに…コイツ、なんでこんなイイ匂いとかしちゃってんの?)」
「(私…なんでこんなにドキドキしてるの…?!)」
自分の意思に関係なく、胸の鼓動はどんどん大きくなっていく。
この状況が整理できず、飲み込めるはずもないまま扉の外に響く足音はだんだん小さくなっていった。
「…ハァ、行ったみたいだ。あの人、最近なんだか俺に対してエスカレートしてきてる気がしてちょっと困ってるんだよなぁ…」
俯いてため息をついていた葵がふと顔を上げると、そこには真っ赤な顔で見上げる綾乃がいた…。
「………あ。」
誰もいない、暗くて狭い備品室に2人きり。
そして、キスできてしまいそうなほどの至近距離の中まっすぐに目が合う2人。
高鳴り続ける、胸の鼓動は大きくなる一方で鳴り止まない。
2人の時間だけが止まったかのように繋がったお互いの視線からは、とても目が離せそうにはなかった────。