カラダの関係は、お試し期間後に。
カクテルのメニューボードを眺めて、綾乃は言い放った。

「そうねぇ…」
「じゃあ、“セックス」

・・・

「…オン・ザ・ビーチ”でもいただこうかしら♡」

一瞬時が止まり、目が点になっていたバーテンくんが意識を取り戻してカクテル作りに入った。

「あ、あぁ…“セックス・オン・ザ・ビーチ”ね…(ビックリした…)」

そして、バーテンくんがシェイカーを手に取った瞬間、メニューボードを眺めたまま綾乃が再び口を開いた。

「あ、ちょっと待って!“ビトウィーン・ザ・シーツ(※シーツの間)”もいいわね…」

「え…?」

「あっ、でもやっぱり……“オーガズム(※絶頂)”も捨てがたいわ…っ!」

バーテンくんの顔つきが、徐々に変わっていく。
心なしか、鼻の下が少し長くなったかもしれない。
それを見逃さなかった綾乃は…

「でもね、今の気分は……“ディープ・スロート”を喉の奥でじっくり味わいたい気分…♡」
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