カラダの関係は、お試し期間後に。
なんだかいつもと違うことは、目覚めとともに襲ってくる頭痛と…
いつも眠っている自分のベッドとは明らかに違うシーツの感触と、体の感覚。

「んん……頭いったぁ…っ」

頭がハッキリしないまま上体を起こすと、胸元まで掛かっていた布団がハラリとめくれ落ちて、下着すらつけていない胸が露出した。

「………え?」

自分が全裸の状態であることを理解した瞬間、バスルームらしきドアから誰かが入ってくる。

「おはよう、綾乃ちゃん」

それは、バスローブを着た御曹司くんだった。
状況の整理が追いつかないが、とにかく丸出しになった胸を慌てて布団で隠す綾乃に御曹司くんは落ち着き払って話し始めた。

「…ここがどこだかわからないって感じだね。(笑)昨夜キミ、ベロンベロンに酔っ払っちゃって一人で帰すわけにもいかなかったから、このホテルに泊まったんだよ。……覚えてないの?」
< 43 / 50 >

この作品をシェア

pagetop