君と奏でた、あの日の詩。
朝日が差し込む公園。
いつもの見慣れた公園だけど、その日は何か違った。
静かな公園に響く、君の声。
その声に惹かれて、公園のなかに入ると、その声の持ち主は、ジャングルジムの上に座っていた。
風になびく、長い黒髪。
少し伏せられた長い睫毛。
そして、形のいい唇からは、綺麗な声が発せられていた。
その姿と声にみとれていると、その少女はこちらを向いた。
「あ…。」
突然のことに声が出せない僕。
すると、君は天使が舞い降りるようにジャングルジムから飛び降りた。
そして、綺麗な顔で微笑んでこう言った。
「…内緒だよ?」
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