先生、私がヤリました。
八
一週間はあっという間に過ぎて、またすぐ次の土曜日がやってきました。
この日、私は学校の制服を着て、先生の家に向かいました。
制服を着たのはわざとです。
私が女子高生であること。
日中奥さんが先生と過ごせない時間、私はずっと先生の傍に居ること。
奥さんがどれだけ願っても懐かしんでも、今私の中に流れる時間は二度と奥さんには戻らないこと。
それは私にとっても同じことが言えるんですけど、それでもどう足掻いたって私は奥さんみたいな大人になれないように、奥さんも私の若さには戻れません。
それを見せつける為だけに、私は制服を着て出かけました。
インターホンを押して、十秒くらい待っていたら「どちら様ですか?」って奥さんの声が聞こえました。
「どちら様ですか」ってワードが私の暮らしに根付いてるなぁなんて思って、ちょっと笑えました。
「こんにちは。先生、居ますか。」
私は名乗りもしないで不躾にそう聞き返しました。
礼儀がなってない風を装ったのもわざとです。
出来るだけ「感じの悪い子」として奥さんに印象付けたかったんです。
普通は誰も他人に嫌われたくなんかないし、出来るだけ好かれるように振る舞うじゃないですか。
でも私は逆でした。
奥さんに嫌われて、先生にはとびきり気に入られてるって構図を作りたかったんです。
自分が嫌いなガキを、大好きな夫が気に入ってるなんて、どれだけ耐えられないか。
あぁ。今でも考えただけでゾクゾクします。
この日、私は学校の制服を着て、先生の家に向かいました。
制服を着たのはわざとです。
私が女子高生であること。
日中奥さんが先生と過ごせない時間、私はずっと先生の傍に居ること。
奥さんがどれだけ願っても懐かしんでも、今私の中に流れる時間は二度と奥さんには戻らないこと。
それは私にとっても同じことが言えるんですけど、それでもどう足掻いたって私は奥さんみたいな大人になれないように、奥さんも私の若さには戻れません。
それを見せつける為だけに、私は制服を着て出かけました。
インターホンを押して、十秒くらい待っていたら「どちら様ですか?」って奥さんの声が聞こえました。
「どちら様ですか」ってワードが私の暮らしに根付いてるなぁなんて思って、ちょっと笑えました。
「こんにちは。先生、居ますか。」
私は名乗りもしないで不躾にそう聞き返しました。
礼儀がなってない風を装ったのもわざとです。
出来るだけ「感じの悪い子」として奥さんに印象付けたかったんです。
普通は誰も他人に嫌われたくなんかないし、出来るだけ好かれるように振る舞うじゃないですか。
でも私は逆でした。
奥さんに嫌われて、先生にはとびきり気に入られてるって構図を作りたかったんです。
自分が嫌いなガキを、大好きな夫が気に入ってるなんて、どれだけ耐えられないか。
あぁ。今でも考えただけでゾクゾクします。