先生、私がヤリました。
ごめんなさい。
少し落ち着きますね。

私は、奥さんへの怒りが強くなっていくのと同時に、先生との子どもが欲しいって気持ちも湧いてきました。

本当に欲しい物は先生だけだったし、
子どもなんて居たら二人の世界を邪魔されるじゃないですか?
そんなのは絶対に嫌って思ってたんですけど、先生はきっと、私と先生との子もすごく愛してくれると思うし、愛の証じゃないですか?

それに、ハヅキくんへの愛着も湧いて、それなりに可愛い存在ではありましたね。
まぁ…、年齢の割に騒いだりしないし、いい子ってことはだいぶ加味されてますけど。

先生の子どもってだけで愛おしい。
この子の中に先生の遺伝子が流れてると思うと、無い母性が芽生えた気さえしました。

あとは奥さんの子どもじゃなければ完璧だったのに。

そう思いながら、ハヅキくんをギュッてして、一緒に眠りました。
目が覚めたのはお昼の十二時を回った頃です。

「お腹空いてない?」

まだちょっと眠たそうな目をしながら起きたハヅキくんにそう聞いたら、「おねーちゃんと一緒にご飯食べたい。」って言いました。

そう言えば、一ヶ月以上、ハヅキくんはずっと一人で何時間も過ごしていて、冷たいお昼ご飯を一人で食べてたんだなって、ハッとしました。

泣き言も言わずに。
私との約束をジッと守って。

これって、とんでもなく凄いことですよね?
四歳の子どもがここまで出来ますか?
普通、親の前でだって無理だと思います。
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