政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
「それって、涼成さんは前から私の存在を知っていたってこと?」
「そうなるわね」
まさか本当に、坪井さんが話していた内容が事実だというの?
信じがたい事実にくらりと眩暈がし、ソファにもたれて虚空を仰ぐ。
「土地の件とは関係なく恵茉ちゃんを好きになったから、変な誤解をされないために黙っていてほしかったみたい。だって知ったら、土地のために自分が利用されたんだって、疑ったかもしれないでしょう?」
お母さんは私たちが恋愛結婚だと思っている。だから仕方ないとはいえ、今まさに疑心を抱いていると打ち明けられないのが辛い。
「恵茉ちゃんが好きで、あなたを傷つける可能性があったから嘘をついたのよ」
「……そうだよね」
涼成さんはクルーズ船で婚約指輪と共に『出会ったあの日、俺はもう恵茉に惹かれていた』という言葉をくれた。最初は私を利用するためだけに動いていたのかもしれなくても、あの時の告白は紛れもない彼の本心だと信じたい。
「そうなるわね」
まさか本当に、坪井さんが話していた内容が事実だというの?
信じがたい事実にくらりと眩暈がし、ソファにもたれて虚空を仰ぐ。
「土地の件とは関係なく恵茉ちゃんを好きになったから、変な誤解をされないために黙っていてほしかったみたい。だって知ったら、土地のために自分が利用されたんだって、疑ったかもしれないでしょう?」
お母さんは私たちが恋愛結婚だと思っている。だから仕方ないとはいえ、今まさに疑心を抱いていると打ち明けられないのが辛い。
「恵茉ちゃんが好きで、あなたを傷つける可能性があったから嘘をついたのよ」
「……そうだよね」
涼成さんはクルーズ船で婚約指輪と共に『出会ったあの日、俺はもう恵茉に惹かれていた』という言葉をくれた。最初は私を利用するためだけに動いていたのかもしれなくても、あの時の告白は紛れもない彼の本心だと信じたい。