政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
「どうされたんですか?」
「涼成さんのことで折り入ってお話があるんです」
あれ? 前は涼成さんを社長と呼んでいなかったっけ。私が身内になったから? それでも普通は社長と呼ぶはずだ。
引っかかりを覚えて顔が強張る。
「えっと、どういったご用件でしょうか?」
「それはここでは……」
辺りを見回して含みを持たせる言い方に胸がざわついた。なんだかよくない話のような気がする。
「坪井さんは今日お休みなんですか?」
「はい」
にこやかに答える顔を見つめ、どうしたものかと頭を悩ませた。
平日の昼下がりにわざわざ会社を休んでまで私に接触してきたのだから、やはりいい話ではないはずだ。それにマンションの場所を知っているという点も気にかかる。
秘書だから社長の自宅を知っているのは普通なの……?
「涼成さんのことで折り入ってお話があるんです」
あれ? 前は涼成さんを社長と呼んでいなかったっけ。私が身内になったから? それでも普通は社長と呼ぶはずだ。
引っかかりを覚えて顔が強張る。
「えっと、どういったご用件でしょうか?」
「それはここでは……」
辺りを見回して含みを持たせる言い方に胸がざわついた。なんだかよくない話のような気がする。
「坪井さんは今日お休みなんですか?」
「はい」
にこやかに答える顔を見つめ、どうしたものかと頭を悩ませた。
平日の昼下がりにわざわざ会社を休んでまで私に接触してきたのだから、やはりいい話ではないはずだ。それにマンションの場所を知っているという点も気にかかる。
秘書だから社長の自宅を知っているのは普通なの……?