悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「呼びに来ると言っていたけれど、私たちも正確な時間は分からなくてね」
ミッシェルは、二人の時間が来た頃合いでヴァレンティーナと社交活動に戻る予定だった。王妃から二人を頼まれているので、それまで休憩は延長だ。
クラークが、ルカの横顔をじっと見つめている。
だがその時、タイミングよく扉がノックされた。
「うわっ、ムキムキの女装!? あ、じゃなくてバリス将軍でしたか」
扉を開けた護衛を見上げ、細身の騎士が恐々と伝える。
それは、そろそろ王家のみんなが揃うという内容だった。ヒューゴとソフィアに移動を促す。
「――運のいい男ですね」
クラークが、ぼそりと呟いた。
◆§◆§◆
そろそろ兄の方も時間の都合がつくだろう。
会合から王宮の中央へと向かう道中、エリオットは幼馴染のヒューゴを可愛がっていたマティウスを思った。
婚約後のバタバタの中、来週の結婚確定の報告を楽しみに待っていた。
新婚旅行を決めるまでの経緯なども、聞きたい考えがあるようだ。
(兄上の場合は、国交もかねるのでなかなか簡単には新婚旅行の予定は立てられないだろうがな)
挙式まで随分時間はあるので、その間には近隣国の関係を考えつつ、何か計画を整えたいつもりでいるのだろう。
ミッシェルは頭のいい女性だ。
ミッシェルは、二人の時間が来た頃合いでヴァレンティーナと社交活動に戻る予定だった。王妃から二人を頼まれているので、それまで休憩は延長だ。
クラークが、ルカの横顔をじっと見つめている。
だがその時、タイミングよく扉がノックされた。
「うわっ、ムキムキの女装!? あ、じゃなくてバリス将軍でしたか」
扉を開けた護衛を見上げ、細身の騎士が恐々と伝える。
それは、そろそろ王家のみんなが揃うという内容だった。ヒューゴとソフィアに移動を促す。
「――運のいい男ですね」
クラークが、ぼそりと呟いた。
◆§◆§◆
そろそろ兄の方も時間の都合がつくだろう。
会合から王宮の中央へと向かう道中、エリオットは幼馴染のヒューゴを可愛がっていたマティウスを思った。
婚約後のバタバタの中、来週の結婚確定の報告を楽しみに待っていた。
新婚旅行を決めるまでの経緯なども、聞きたい考えがあるようだ。
(兄上の場合は、国交もかねるのでなかなか簡単には新婚旅行の予定は立てられないだろうがな)
挙式まで随分時間はあるので、その間には近隣国の関係を考えつつ、何か計画を整えたいつもりでいるのだろう。
ミッシェルは頭のいい女性だ。