悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
今のうちに、未来の国王と王妃と友好関係を築きたい狙いがあるのだ。こちらにとっても同じで、彼がサポートしていた。

(この先、か……ゲームではなかったことだから、どうなんだろう?)

ゲームヒロインが結ばれたあとの話は、ゲームではない。

続編版や特別ストーリーの発売に覚えはないので、国を揺らがすような大きな問題は起きないのだろう。

(そう、思いたいわ)

ここはアメリアにとって現実の世界なので、そう願うしかない部分もあるけれど。

今のところ、ミッシェルの方も順調だ。

毎日スケジュールが埋まっているみたいだが、体力に問題がなさそうなのもアメリアは安心していた。

(彼女のメイドさんたちが、全面協力でケアしてくれているおかげね)

すっかり仲良くなったメイドたちとの会話を思い出す。任せてくださいと、頼もしく言ってくれていた。

「そういうわけで、俺の方はもうしばらくは忙しいな。恐らく明日以降、アメリアにもパーティーへの参加の要請がくる可能性もある」

「分かっているわ。その時にはちゃんと務めるわね」

王弟妃として、彼の隣でこの先の人生を生きる。

そう考え、改めてじーんっと胸にくるものがあった。

二つ季節を超えたら、アメリアは彼と挙式が執り行われる予定も大まかに立てられていた。

もちろん先に結婚するのは、王太子とミッシェルだ。

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