悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「僕の仕事場が、殿下の執務室なのは知っているよね?」
「はい、知っていますわ」
「なんだかね、最近殿下元気がないな~って思って? 多忙の中の休憩がないように感じてね」
はじめ婚約を睨んでいた兄は、いつの間にかエリオットの味方をしていた。すっかり二人のことを応援している感じでもある。
それは、今となってはアメリアにもうれしいことだった。
説得するとなると、兄が一番手強い相手なのは間違いない。
「最近……」
アメリアは兄の言葉を考えた。元気がないエリオット、というのも気になった。
「……ここ数日は、確かに会っていなかったわ」
「まぁ、だろうね」
アメリアの隣に、ロバートがぼすんっと腰を下ろした。
言い方からすると、彼の方は先に気付いていた感じでもあった。
「ぼっちゃま」
近くのメイドが気にして見てくる。しかし兄は「着替えはあとで」とソファの背からひらひら手を振っていた。
執事が見たら怒りそうだと、アメリアはまたしても思った。
彼は夕食の準備で厨房に指示へ行っているだろうから、セーフだけれど。
「私、のせいかしら」
アメリアは、ぽつりと言葉を落としてスカートをきゅっと握る。
すると、なぜか隣から「ふふっ」と笑い声が聞こえた。
「お兄様、そこは笑うところではありませんわ」
「アメリア、それ癖だよね。可愛いなぁと思って」
「はい、知っていますわ」
「なんだかね、最近殿下元気がないな~って思って? 多忙の中の休憩がないように感じてね」
はじめ婚約を睨んでいた兄は、いつの間にかエリオットの味方をしていた。すっかり二人のことを応援している感じでもある。
それは、今となってはアメリアにもうれしいことだった。
説得するとなると、兄が一番手強い相手なのは間違いない。
「最近……」
アメリアは兄の言葉を考えた。元気がないエリオット、というのも気になった。
「……ここ数日は、確かに会っていなかったわ」
「まぁ、だろうね」
アメリアの隣に、ロバートがぼすんっと腰を下ろした。
言い方からすると、彼の方は先に気付いていた感じでもあった。
「ぼっちゃま」
近くのメイドが気にして見てくる。しかし兄は「着替えはあとで」とソファの背からひらひら手を振っていた。
執事が見たら怒りそうだと、アメリアはまたしても思った。
彼は夕食の準備で厨房に指示へ行っているだろうから、セーフだけれど。
「私、のせいかしら」
アメリアは、ぽつりと言葉を落としてスカートをきゅっと握る。
すると、なぜか隣から「ふふっ」と笑い声が聞こえた。
「お兄様、そこは笑うところではありませんわ」
「アメリア、それ癖だよね。可愛いなぁと思って」