LOVE HUNTER☆
朝から俺の前で微笑む菜月は、可愛いすぎる。



「さてと矢野センのとこに行って来るねっ!!」



「えっ?今日も朝から?」



「うん、毎朝、行く事が“鍵”なのだよ」



「へぇ〜っ…」



学校に着くと、すぐさま矢野センの元へと向かった菜月。



毎朝会うのが“鍵”?



よく分からないけど、朝から会いに行く程、好きなのか?



矢野センは大人だし、容姿端麗だし、色々知ってそうだし……



俺なんて勝ち目ないじゃん!!



俺なんて、矢野センみたいにカッコイイ訳じゃないし、ガキだし……。



俺は子供の頃からずっと、菜月が好きだったんだ。



菜月に彼氏が出来ても、



変わらず、菜月が好きだった。



成り行きで俺に彼女が出来ても、菜月を忘れられなくて、駄目になるのなんてすぐに目に見えていた。



きっかけがあれば思いを伝えたいけれど、断られたらと思ったら怖い。



幼なじみとして隣に居る事すら出来なくなる。



本当に女々しい俺は、自分自身が大嫌いだ―――……





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