近くて遠い幼なじみの恋
丘の上に見える【響】はミシュランにも掲載される高級旅館
先代、先々代から魚を購入して貰ってる
高級旅館なんだから板前さんが自分で買い付け行けば済む話なんだけどそこは祖父達の仲で今も続いてる
「幸、響さん追加の配達!絢に明日は3時って言っとけー!」
店の奥からごつい顔の父が発泡スチロールの箱を片手で持ち上げ叫んでる
「分かった!!」
伝票と車の鍵を持ち父から箱を受け取った
あーちゃんこと冷泉絢(れいぜいあや)は響旅館の若旦那さん。
それなのに小さい頃からうちの父親と魚市場に行くのが日課で市場から帰って来ては私を起こして旅館に帰る
同じ歳の幼なじみであり私の大好きな人。
「こんにちはー!!追加持って来ました!」
旅館の裏に隣接する調理場に行くと仕込みの真っ最中
「おー!悪いな。さっちゃんそこに置いといて」
板前の春昌(はるまさ)さんが厨房から調理台を指差した
「了解。ねえねえ、あーちゃん居ますか?」
小さい頃から変わらない顔触れの調理場に仲居の美和子さんを見掛けて声をかけた
「若旦那?どうだろう。明後日からは出張て聞いたけど事務所行ってみたら?」
事務所か…
調理場以外の敷居は高くて小学生依頼入った事がない
「父からの伝言で明日3時て伝えて貰えますか?」
やっぱり勇気が出ず美和子さんに伝言を頼んだ
「携帯で連絡すれば良いのに。ふふふっ」
確かに今の時代は携帯なんだけどあーちゃんの連絡先を今だに知らない
先代、先々代から魚を購入して貰ってる
高級旅館なんだから板前さんが自分で買い付け行けば済む話なんだけどそこは祖父達の仲で今も続いてる
「幸、響さん追加の配達!絢に明日は3時って言っとけー!」
店の奥からごつい顔の父が発泡スチロールの箱を片手で持ち上げ叫んでる
「分かった!!」
伝票と車の鍵を持ち父から箱を受け取った
あーちゃんこと冷泉絢(れいぜいあや)は響旅館の若旦那さん。
それなのに小さい頃からうちの父親と魚市場に行くのが日課で市場から帰って来ては私を起こして旅館に帰る
同じ歳の幼なじみであり私の大好きな人。
「こんにちはー!!追加持って来ました!」
旅館の裏に隣接する調理場に行くと仕込みの真っ最中
「おー!悪いな。さっちゃんそこに置いといて」
板前の春昌(はるまさ)さんが厨房から調理台を指差した
「了解。ねえねえ、あーちゃん居ますか?」
小さい頃から変わらない顔触れの調理場に仲居の美和子さんを見掛けて声をかけた
「若旦那?どうだろう。明後日からは出張て聞いたけど事務所行ってみたら?」
事務所か…
調理場以外の敷居は高くて小学生依頼入った事がない
「父からの伝言で明日3時て伝えて貰えますか?」
やっぱり勇気が出ず美和子さんに伝言を頼んだ
「携帯で連絡すれば良いのに。ふふふっ」
確かに今の時代は携帯なんだけどあーちゃんの連絡先を今だに知らない