スクールアイドル防衛隊─通行人A子と弱虫王子―
小等部(しようとうぶ)風紀委員(ふうきいいん)もそんな(かん)じなの?」

「んーん、小等部(しようとうぶ)のときはフツーの風紀委員(ふうきいいん)。だけどみっくんは特例(とくれい)として(かくま)ったり相談(そうだん)()いたりしてたんだ。あのスクールアイドル護衛(ごえい)ってのは中等部(ちゆうとうぶ)高等部(こうとうぶ)から。最近(さいきん)できたらしいよ? オレはハルハルセンパイとヒーローセンパイに()いによく中等部(ちゆうとうぶ)風紀委員(ふうきいいん)()(びた)ってたから、あんなに内情(ないじよう)について()ってんの。」

 小等部(しようとうぶ)生徒(せいと)中等部(ちゆうとうぶ)出入(でい)りっていいのかな・・・?

 でも、(わたし)(おな)一年生(いちねんせい)のミヤさんがどうしてあんなに風紀委員(ふうきいいん)馴染(なじ)んでいたのかは()かった。

 (まえ)から一緒(いつしよ)()たからなんだ。

「みっくんのこと、オレがどうにかしてあげられたらいいんだけど。」

 その(うれ)(がお)に、ビビビッときた。

 もしかして・・・ミヤさん、花菱(はなびし)先輩(せんぱい)のこと()きだったり・・・!?

 よく花菱(はなびし)先輩(せんぱい)のことを()てるみたいだし、(なに)より花菱(はなびし)先輩(せんぱい)(おも)ってこんな(かお)するんだもん。

 ()きなんだよ、きっと!!

 (おんな)(カン)ってやつ!

 もしかしたら、今日(きよう)一緒(いつしよ)についてきたのも、二人(ふたり)っきりにさせないため?

 その事実(じじつ)にハッとなる。

 それなら、(わたし)花菱(はなびし)先輩(せんぱい)全然(ぜんぜん)意識(いしき)してないってこと(つた)えなきゃ。

 あと、応援(おうえん)してるってことも!

応援(おうえん)してるから!」

「え? ・・・うん、ありがと。」

 突然(とつぜん)言葉(ことば)にミヤさんは(おどろ)いた(かお)をしたけれど、すぐにニコッと笑顔(えがお)()せる。

 よし、応援(おうえん)印象(いんしよう)()し!

「あと、花菱(はなびし)先輩(せんぱい)って(わたし)(はじ)めて()たとき(おんな)()だと(おも)ったんだ!」

 これで意識(いしき)してないってことは(つた)わるはず!

「ちょっ、えいこりん・・・!」

 (うし)ろから「え・・・」って(こえ)()こえる。

 そこには花菱(はなびし)先輩(せんぱい)が3つのカップの()ったお(ぼん)()ちながら、呆然(ぼうぜん)とした様子(ようす)()っていた。

 あ、まずい、(わたし)・・・やっちゃった?
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