スクールアイドル防衛隊─通行人A子と弱虫王子―
「あれ? アニメ? 英子(えいこ)そういうのに興味(きようみ)あったっけ。」

 アニメなんて、(むかし)、ジブリ映画(えいが)をいくつか映画館(えいがかん)()たくらいだ。

 その記憶(きおく)曖昧(あいまい)で、内容(ないよう)をぼんやりと(おぼ)えているレベル。

 けれど、()たときは(すご)感動(かんどう)した()がする。

 ・・・(ひさ)しぶりに()たいな。

 だけど『スタジオジブリ』の作品(さくひん)って、日本(にほん)でもトップクラスのアニメらしいんだよね。

 普通(ふつう)のアニメってどんななんだろう。

 しばらくして、その目的(もくてき)のアニメが(なが)(はじ)めた。

「コイツはもうまともに妖力(ようりよく)使(つか)えない。・・・()んだな。」

 ニヤリとアニメの(なか)悪役(あくやく)っぽいお(じい)さんが(わら)う。

 だけど主人公(しゆじんこう)っぽい(ひと)真剣(しんけん)(かお)でそのお(じい)さんを(にら)んでいる。

 そして(なぐ)りかかると、その右手(みぎて)(あお)(ほのお)(とも)った。

「なっ・・・!?」

 お(じい)さんは()()ばされて、(かべ)(たた)きつけられ、クレーターができる。

「どこにそんな(ちから)・・・! っ、生命力(せいめいりよく)妖力(ようりよく)()えたのか! そんな無茶苦茶(むちやくちや)な!」

 わ、()かんない〜。

 ()てみたはいいものの、(おも)いっきり途中(とちゆう)で、情報(じようほう)(おお)すぎて内容(ないよう)(あたま)(はい)ってこない。

 ポチッと電源(でんげん)()して、テレビを()った。

 ・・・()るとしても1()からにしよう。

 途中(とちゆう)から()てもわけわかんないや。

 はぁ、とため(いき)をつく。

 流行(はや)りを()るのも、なかなか大変(たいへん)なんだなぁ。
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