スクールアイドル防衛隊─通行人A子と弱虫王子―
盗撮写真と勉強
盗撮、写真・・・。
そこには物凄い枚数の写真が束になって入っている。
これ、まさか全部送られてきたの?
「もしものとき証拠になると思って取っておいたんだ。先生に見せる前に相模にも見せとこうと思って。・・・それで、これ見てどう思う?」
花菱先輩の問いかけに顔を顰めた。
どう思うって言ったって・・・、んー。
花菱先輩はどんなときでも絵になるの羨ましいなとか、私服のときも撮られちゃってるんだとか、そんなことぐらいしか・・・。
「オレは、これを撮ったやつは写真を撮り慣れてるんだと思う。」
「撮り慣れてる・・・?」
「そ。だって、全部水平がしっかりしてる。それに暗いところでも綺麗に顔を写せてるだろ? ISOも最低限でノイズも少ない。撮りなれてないやつはこんなに綺麗に撮れないよ。」
私の頭にはノイズ?イソ?と疑問符が沢山浮かんでいた。
「そうなんだ。」
とりあえず頷いたけど、写真の専門用語なのかな。・・・後で調べよ。
写真に目を向ければ、確かに言われた通り斜めに撮った写真は少なかったし、花菱先輩の顔はどれも綺麗に写っている。
写真集の写真ですって言われても違和感のないものがほとんどだ。
特に、この、夕方に撮った写真なのかな。
この写真、日の光が後光みたいに差し込んで、花菱先輩の横顔が、影に染まって憂いを帯びて見えて、まるで現実のものじゃないみたい。
凄く綺麗・・・でも、盗撮写真なんだよね・・・。
なんだか、もったいないみたいな気分になっちゃうな。
盗撮はいけないことなんだけど、こんな写真が撮れる才能、他で生かせなかったのかな・・・って。
ペラペラとめくれば、様様なときに撮られたんだって分かる。
通学中、学校内、下校中・・・ふと、私は気になっことがあった。
「そういえば、その、花菱先輩って財閥の御曹司・・・なんですよね?」
「今はグループだけど・・・まぁ、そうだよ。」
「それならその、ボディーガードみたいなのって居ないんですか? 居なくとも、車で送迎とか・・・。」
お金持ちって、車で送迎してもらったり、使用人がいたり、ボディーガードが居たり、そんなイメージだ。
そんな歴史に名が残るレベルの家柄なら、まさにそんな感じなんじゃないかなぁって疑問に思った。
花菱先輩の場合、色色な意味でそっちの方が安全そうだし・・・。
「朝は兄さんに送ってもらってるよ。無理なときは歩くけど。帰りは時間がまちまちだから歩いてる。ボディーガードとかそういうのは居ないよ。言えばつけてもらえるんだろうけど・・・でも、オレ、監視されてるみたいで好きじゃないんだ。それに物理攻撃ならある程度さばけるしね。」
つけてもらえるんだ・・・。
それなら、対策としてはつけてもらったらいいんじゃないかなあ・・・?
そこには物凄い枚数の写真が束になって入っている。
これ、まさか全部送られてきたの?
「もしものとき証拠になると思って取っておいたんだ。先生に見せる前に相模にも見せとこうと思って。・・・それで、これ見てどう思う?」
花菱先輩の問いかけに顔を顰めた。
どう思うって言ったって・・・、んー。
花菱先輩はどんなときでも絵になるの羨ましいなとか、私服のときも撮られちゃってるんだとか、そんなことぐらいしか・・・。
「オレは、これを撮ったやつは写真を撮り慣れてるんだと思う。」
「撮り慣れてる・・・?」
「そ。だって、全部水平がしっかりしてる。それに暗いところでも綺麗に顔を写せてるだろ? ISOも最低限でノイズも少ない。撮りなれてないやつはこんなに綺麗に撮れないよ。」
私の頭にはノイズ?イソ?と疑問符が沢山浮かんでいた。
「そうなんだ。」
とりあえず頷いたけど、写真の専門用語なのかな。・・・後で調べよ。
写真に目を向ければ、確かに言われた通り斜めに撮った写真は少なかったし、花菱先輩の顔はどれも綺麗に写っている。
写真集の写真ですって言われても違和感のないものがほとんどだ。
特に、この、夕方に撮った写真なのかな。
この写真、日の光が後光みたいに差し込んで、花菱先輩の横顔が、影に染まって憂いを帯びて見えて、まるで現実のものじゃないみたい。
凄く綺麗・・・でも、盗撮写真なんだよね・・・。
なんだか、もったいないみたいな気分になっちゃうな。
盗撮はいけないことなんだけど、こんな写真が撮れる才能、他で生かせなかったのかな・・・って。
ペラペラとめくれば、様様なときに撮られたんだって分かる。
通学中、学校内、下校中・・・ふと、私は気になっことがあった。
「そういえば、その、花菱先輩って財閥の御曹司・・・なんですよね?」
「今はグループだけど・・・まぁ、そうだよ。」
「それならその、ボディーガードみたいなのって居ないんですか? 居なくとも、車で送迎とか・・・。」
お金持ちって、車で送迎してもらったり、使用人がいたり、ボディーガードが居たり、そんなイメージだ。
そんな歴史に名が残るレベルの家柄なら、まさにそんな感じなんじゃないかなぁって疑問に思った。
花菱先輩の場合、色色な意味でそっちの方が安全そうだし・・・。
「朝は兄さんに送ってもらってるよ。無理なときは歩くけど。帰りは時間がまちまちだから歩いてる。ボディーガードとかそういうのは居ないよ。言えばつけてもらえるんだろうけど・・・でも、オレ、監視されてるみたいで好きじゃないんだ。それに物理攻撃ならある程度さばけるしね。」
つけてもらえるんだ・・・。
それなら、対策としてはつけてもらったらいいんじゃないかなあ・・・?