スクールアイドル防衛隊─通行人A子と弱虫王子―
美人薄命って言うもんね。あれ、これは意味が違うのかな。
でも、やっぱりトラブルに巻き込まれやすかったりもするのかも。
「あ、相模はお弁当なんだ。オレはメニュー受け取りに行くけど・・・。」
「英子ちゃん何か食べたいものある?」
特に無いから私が首を振ると、天城先輩はちょっと考えてから頷いた。
「じゃあ英子ちゃんはここで待っててな。行ってくるわ。」
「あ、はい・・・。」
花菱先輩と天城先輩が席を離れていって、私一人残される。
なんだか、気まずいなぁ。
ここでお弁当食べるのは、やっぱりルール違反な気がするし。
でも、お腹空いたよ・・・。
どうしよう・・・。
食堂の隅に「食堂に用のない生徒は席の利用をお控えください。」って書いてあるのが目に入る。
うぅ、やっぱり駄目だってぇ・・・!
そんな申し訳ない気分でしばらく待っていて、ようやく二人が帰ってきた。
花菱先輩はオムライスとお茶で普通の量だけど、天城先輩は明らかに一人分を越した量を持っている。
えっと、焼きそばパンに揚げたこ焼き、フライドポテトに唐揚げ、親子丼もある!?
しかも飲み物もLサイズのカップが2つあるし、やっぱり背が高い分凄い量食べるんだなぁ。
「はい、英子ちゃん。」
そんなことを思っていたら、天城先輩に片方のカップを差し出された。
「え?」
「これ、中身チャイやねんけど、苦手やなかったらどーぞ。」
えっ!?
受け取れば、中身の暖かさが伝わってくる。
「えっと・・・いいんですか?」
「いーよ、奢ったる。それ英子ちゃん用に買った分やし。英子ちゃんのこと、おれが無理矢理連れてきちゃったから、ぜひ飲んでーや。」
・・・あっ、そっか。
そこでようやく気がついた。
私がこのチャイを飲むのであれば、食堂に用事ができたことになるから、食堂に居ても大丈夫ってことなんだ。
天城先輩の気遣いがジ~ンと胸に広がる。
やっぱり天城先輩、すっごく良い人だ。
しかもチャイは私の好きな飲み物なんだ。
尚の事嬉しい。
「ごめんなさい、ありがとうございます。」
そう伝えて口をつける。
「あ、美味しい・・・!」
口いっぱいに優しい甘みと品のある香りが広がった。
チャイっていうのはね、インド式のお茶で、シナモンとか紅茶、ブラックペッパーとかをミルクで煮出すんだ。
この食堂ではオリジナルブレンドらしくて前から気になっていたんだよね。
でもちょっと高いから、頼んだことなかったんだけど、本当に美味しい!
「それはよかった。」
天城先輩の柔和な笑顔が菩薩のように神聖なものに思えて、そっと頭を下げる。
今日だけで、天城先輩の株は鰻登りだった。
でも、やっぱりトラブルに巻き込まれやすかったりもするのかも。
「あ、相模はお弁当なんだ。オレはメニュー受け取りに行くけど・・・。」
「英子ちゃん何か食べたいものある?」
特に無いから私が首を振ると、天城先輩はちょっと考えてから頷いた。
「じゃあ英子ちゃんはここで待っててな。行ってくるわ。」
「あ、はい・・・。」
花菱先輩と天城先輩が席を離れていって、私一人残される。
なんだか、気まずいなぁ。
ここでお弁当食べるのは、やっぱりルール違反な気がするし。
でも、お腹空いたよ・・・。
どうしよう・・・。
食堂の隅に「食堂に用のない生徒は席の利用をお控えください。」って書いてあるのが目に入る。
うぅ、やっぱり駄目だってぇ・・・!
そんな申し訳ない気分でしばらく待っていて、ようやく二人が帰ってきた。
花菱先輩はオムライスとお茶で普通の量だけど、天城先輩は明らかに一人分を越した量を持っている。
えっと、焼きそばパンに揚げたこ焼き、フライドポテトに唐揚げ、親子丼もある!?
しかも飲み物もLサイズのカップが2つあるし、やっぱり背が高い分凄い量食べるんだなぁ。
「はい、英子ちゃん。」
そんなことを思っていたら、天城先輩に片方のカップを差し出された。
「え?」
「これ、中身チャイやねんけど、苦手やなかったらどーぞ。」
えっ!?
受け取れば、中身の暖かさが伝わってくる。
「えっと・・・いいんですか?」
「いーよ、奢ったる。それ英子ちゃん用に買った分やし。英子ちゃんのこと、おれが無理矢理連れてきちゃったから、ぜひ飲んでーや。」
・・・あっ、そっか。
そこでようやく気がついた。
私がこのチャイを飲むのであれば、食堂に用事ができたことになるから、食堂に居ても大丈夫ってことなんだ。
天城先輩の気遣いがジ~ンと胸に広がる。
やっぱり天城先輩、すっごく良い人だ。
しかもチャイは私の好きな飲み物なんだ。
尚の事嬉しい。
「ごめんなさい、ありがとうございます。」
そう伝えて口をつける。
「あ、美味しい・・・!」
口いっぱいに優しい甘みと品のある香りが広がった。
チャイっていうのはね、インド式のお茶で、シナモンとか紅茶、ブラックペッパーとかをミルクで煮出すんだ。
この食堂ではオリジナルブレンドらしくて前から気になっていたんだよね。
でもちょっと高いから、頼んだことなかったんだけど、本当に美味しい!
「それはよかった。」
天城先輩の柔和な笑顔が菩薩のように神聖なものに思えて、そっと頭を下げる。
今日だけで、天城先輩の株は鰻登りだった。