スクールアイドル防衛隊─通行人A子と弱虫王子―
思わず哀れみの篭った視線を向けてしまえば、花菱先輩は「はぁ・・・。」と深い溜め息を吐いた。
「オレだってこんな何でもかんでも疑うようなことしたくないよ・・・。」
そう言う顔はなんというか悲壮で、頭を今にも抱えてしまいそうな様子で、見ているこちらが悲しくなってくる。
美人も、大変なんだなぁ。
「それはみーくんがみーくんとして生まれてきたから仕方ないことやな。・・・っておれ何言ってるんやろ、よう分からんくなってきた。」
天城先輩は途中までしっかりと喋っていたけど、途中で頭に疑問符を浮かべて、呟くように言うと首を傾げた。
うーん、なんとなく言ってるニュアンスって言うの?雰囲気は伝わってきたよ。
つまりは、花菱先輩が、花菱先輩という美貌の人に生まれてしまったから、仕方がないってそういうことよね?
「何言ってんだよ。」
花菱先輩は天城先輩を見て、フッと綻ぶように微笑むと、黄昏れるように頬杖をついて、窓の外を眺めていた。
それから、私達は放課後集まる約束をして別れた。
天城先輩はあの大量の食べ物を休み時間内にペロリと平らげてしまったんだから凄い。
時間を分かりやすく言えば、30分くらいしかなかったんじゃないかな?
凄い胃袋だよね。
授業を受けながら、頭の片隅で別のことを考える。
花菱先輩のストーカーのこと。
正直、私は今日犯人が見つかると思うんだ。
だって、私にはこの赤い糸を見る能力があるもの。
写真部に行って、皆の小指に目を凝らしたら、おのずと犯人が分かると思う。
ただ、分かったところで証拠がないのが難点だけど・・・でも、犯人が分かれば後をつけたりしたらボロを出してくれそうだよね。
そこまで考えてハッとする。
授業にもちゃんと集中しないと。
授業中に別のことを考えちゃうこと、これまでにもなかったわけではないんだけど、あんまりしないから自分でも驚いてる。
・・・ちょっと言葉にするのは恥ずかしいけどさ、なんだか楽しいんだ。
最初は面倒事って思ってたけど、こういう捜査っていうのかな、そういうのを皆でするのってなんだか新鮮で、思ってたより面白い。
今は犯人を見つけたいって花菱先輩への哀れみ以外の感情で思えてる。
なんだかな〜、新崎先生の思い通りって感じで、ちょっとシャク。
「オレだってこんな何でもかんでも疑うようなことしたくないよ・・・。」
そう言う顔はなんというか悲壮で、頭を今にも抱えてしまいそうな様子で、見ているこちらが悲しくなってくる。
美人も、大変なんだなぁ。
「それはみーくんがみーくんとして生まれてきたから仕方ないことやな。・・・っておれ何言ってるんやろ、よう分からんくなってきた。」
天城先輩は途中までしっかりと喋っていたけど、途中で頭に疑問符を浮かべて、呟くように言うと首を傾げた。
うーん、なんとなく言ってるニュアンスって言うの?雰囲気は伝わってきたよ。
つまりは、花菱先輩が、花菱先輩という美貌の人に生まれてしまったから、仕方がないってそういうことよね?
「何言ってんだよ。」
花菱先輩は天城先輩を見て、フッと綻ぶように微笑むと、黄昏れるように頬杖をついて、窓の外を眺めていた。
それから、私達は放課後集まる約束をして別れた。
天城先輩はあの大量の食べ物を休み時間内にペロリと平らげてしまったんだから凄い。
時間を分かりやすく言えば、30分くらいしかなかったんじゃないかな?
凄い胃袋だよね。
授業を受けながら、頭の片隅で別のことを考える。
花菱先輩のストーカーのこと。
正直、私は今日犯人が見つかると思うんだ。
だって、私にはこの赤い糸を見る能力があるもの。
写真部に行って、皆の小指に目を凝らしたら、おのずと犯人が分かると思う。
ただ、分かったところで証拠がないのが難点だけど・・・でも、犯人が分かれば後をつけたりしたらボロを出してくれそうだよね。
そこまで考えてハッとする。
授業にもちゃんと集中しないと。
授業中に別のことを考えちゃうこと、これまでにもなかったわけではないんだけど、あんまりしないから自分でも驚いてる。
・・・ちょっと言葉にするのは恥ずかしいけどさ、なんだか楽しいんだ。
最初は面倒事って思ってたけど、こういう捜査っていうのかな、そういうのを皆でするのってなんだか新鮮で、思ってたより面白い。
今は犯人を見つけたいって花菱先輩への哀れみ以外の感情で思えてる。
なんだかな〜、新崎先生の思い通りって感じで、ちょっとシャク。