グリーンピアト物語~命を紡ぎ愛を紡ぐ奇跡~

 婚約から3ヶ月後に、ジュニアールとセシレーヌの結婚式が盛大に行われた。

 セシレーヌが妊娠中である事から、パレードは行われなかったがお城のテラスからお祝いに駆けつけてくれた国民達に挨拶をした。
 純白のウェディングドレスに身を包んだセシレーヌは、清らかな妖精のようで年齢を感じさせないくらい可愛かった。
 露出が少ない首元までレースで包まれ、袖もレースで包んだドレスに、ダイヤのティアラが頭上で輝いていた。
 その隣に並ぶジュニアールは純白のモーニング姿に、王家の紋章を胸に掲げていた。
 
 2人の年齢差は10歳近くあるが、それを感じさせなく、なんとなく再婚を決めてからジュニアールが若返ったようだと国民達は話していた。

 



 結婚式から1年後…。

 お城の中には賑やかな赤ちゃんの声が響いていた。

 産まれて来たのは双子の男の子。
 お兄ちゃんにはシャルロと名付け、弟にはジャディスと名付けた。
 シャルロはセシレーヌに似ていて、ジャディスはジュニアールに似ている顔立ちをしている。
 6ヶ月を過ぎて、離乳食も始まり動くことも多くなったシャルロとジャディスは、ちょっと目を離すとハイハイしてどこかにいてしまう。
 
 
「捕まえた! 」
 ミディスがシャルロを捕まえて抱っこした。

「ミディス、有難う」
 ジャディスを抱っこしているセシレーヌは、髪が肩まで伸びてすっかりお母さんの顔になっている。
 出産するまでの間は少し太ったようだが、出産後はほっそりとした感じだ。

 ミディスが抱っこしていると、シャルロは随分大きな赤ちゃんに見える。
 
「あ、シャルロオムツ変えた方がいいよ」

 ひょいとシャルロを寝かせると、手際よくミディスがオムツを変えてくれた。

 弟が2人も来てくれた事で、ミディスはすっかりお姉ちゃんの顔になり、こうして手伝ってくれる事も多い。

「おやおや、ミディス。また手伝ってくれていたのですか? 」
 
 ジュニアールがやって来た。
 
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