最強幼女のお助け道中〜聖女ですが、自己強化の秘法の副作用で幼女化してしまいました。神器破城槌を振り回しながら、もふもふと一緒に旅を続けます〜
 私は今度は両手を使って無造作に、目の前の建材の山をどんどんと小さくしていく。
 逆に私の後には新たな建材の山がどんどん積み上がっていく。

「す、すげぇ……なんだ? 俺は夢でも見てんのか?」
「あれ、幼女だよな? 俺も頭おかしくなったのかな?」

 横から呟きが聞こえるが気にしない。
 それよりさっさと安全なところに移動して欲しい。

「居たぞぉ!! お頭!! 無事ですか!?」
「……」

 建材を退けていくと、ようやく下敷きになったという大工の棟梁(とうりょう)と思われるおぢさんが出てきた。
 一昨日まではそんな言葉使わなかったけれど、妙におぢさんという言葉がしっくりくる。

 身体だけじゃなく、思考も少しだけ幼女に近づいているのだろうか。
 まぁ、そんなことは今はどうでもいい。

 声がないということは重篤なのだろう。
 私は残りの邪魔な建材を素早く退けて、棟梁のおぢさんを安全な場所へと移動させる。

「大変だぁ!! こりゃひでぇ……」
「回復師は! 回復師はまだなのか!! これじゃあすぐにでも死んじまうよう!!」

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