最強幼女のお助け道中〜聖女ですが、自己強化の秘法の副作用で幼女化してしまいました。神器破城槌を振り回しながら、もふもふと一緒に旅を続けます〜
ブレイブの代わりに様々な知識を持つ魔導士ザードが答えた。
今度はザードの言葉を聞いたブレイブが質問を投げかける。
「破城槌って、普通は櫓に設置したり、複数人で持って突進したりするやつだろう? あんなもの、人が持てるのかい?」
「難しいでしょうね。多分ファイでも無理だと思います。この町ができてから百五十年以上が経ちますが、その間毎年この祭りが開催され、数多くの力自慢が抜こうと挑戦したらしいですが、その結果は今もなお地面に突き刺さったままの破城槌が答えを示しています」
広場に柱のように立つ破城槌ハノーファー。
今の時代では解明できない特殊な金属でできていると言われ、抜けないのでその重量を知るものはいない。
白金色に輝きを放つ表面には、翡翠色の複雑な紋様が所狭しと描かれていた。
それを見たザートが、今度は興奮した様子で捲し立てるように言った。