最強幼女のお助け道中〜聖女ですが、自己強化の秘法の副作用で幼女化してしまいました。神器破城槌を振り回しながら、もふもふと一緒に旅を続けます〜
 交代したとは言っても、ほぼ徹夜なのだろうが、あまり疲れているようには見えない。

「戦神様の魔法なんですってね!? 昨日あの光を受けてから、身体に活力がみなぎってきて。一回の徹夜なんてどうってことありませんでした。それに……」

 嬉しそうに話すメルは、何故かそこで言い淀んだ。
 私は続きが気になって話を促す。

「それに?」
「え? あ、その……可愛らしい戦神様の寝顔をずっと見ていることができて、眼福でした!!」
 
 なんだかリリィから、とてつもない圧力を感じる。
 顔の紅潮もどんどん強くなっている気もする。

 そういえば、ザードが前に、世の中には女性を好きになる女性というのもいるというような話をしていた。
 なんか花の名前だった気がする……

 私はリリィがそうじゃないことを祈りながら、思い出したブレイブたちのことを聞くことにした。

「そういえば、ブレイブたち……勇者たちはどうしたか知ってる?」
「勇者様ですか? 確か、昨日のうちに北へ向かったと思いますよ。なんでも、次の討伐依頼をすでに受けているのだとか」

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