先生×私の秘密
しばらくして、ホームルームの時間が終わった。


もちろん本当にあれからホームルームなんてしていない。


みんな、仲のいいグループの子たちとワイワイしていたり

先生の周りを囲んでいただけ。


私は一人、自分の席で本を読んでいただけ。

いつも休み時間とかは本を読んで過ごすことが多い。


その時間も私は好きなんだけど。


チャイムが鳴るとみんなは

「よっしゃー!今日これで終わりだー!」

と、帰る準備をしている。


あ、そっか。

今日、このホームルームだけで終わりだった。


「あ、相内は数学準備室に来てくれ」

「え…」

「数学係だろ?」


はい?

係なんてまだ決めてなくない?


「えっと、あの…」

「頼んだぞ」


私の返事も聞かず、教室を出ていってしまった。


いつどこで、係が決められたんだよ〜!!!
< 6 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop