何度だってキミに、好きを届けたくて。
「ねえ、乃亜。私と乃亜が友達になった日のこと覚えてる?」

「もちろん。覚えてるよ」

「あのときも、作文がきっかけだったよね」

「うん。1年生の時は、全員が作文を書く決まりだったもんね」



そう。

莉緒ちゃんと友達になったのは、1年生の作文の授業がきっかけ。

1年生は全員、コンクールのために作文を書かなくてはいけなかった。


私は今回みたいに、締め切りギリギリまで書き直していた。

昼休みの時間もずっと作文を書いていた。

そんな私を『真面目』『張り切っちゃってバカみたい』と、笑うクラスメイトたち。

文章を書くことが好きな私は楽しく作文を書いていたけれど、その見下すような笑い声に書いていたペンを止めてしまった。


そんなとき莉緒ちゃんが声をかけてくれたんだ。



『私、作文苦手で全然書けてないんだよね。伊織さんが良ければ、文章の書き方のコツとか教えて!』



莉緒ちゃん手には書き途中の原稿用紙とペンが握られていた。

あどけない表情で、にこにこと笑う莉緒ちゃん。
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